未経験・無資格から介護福祉士へ!次のステップアップの資格は?

資格取得

未経験・無資格で介護職に転職したいと思っているけど・・・

働きながら資格が取れるんだろうか・・・

介護業界には、介護職以外の仕事って無いのかな・・・

こんな不安を抱えていませんか?

 

実際に、私がアドバイザーとして医療・介護の転職サイト立ち上げに参加していた頃、求職者の方々の問い合わせとして資格の問題はよく出てきました。

今まで指導してきた現場の介護スタッフからも

「これからどうやってステップアップしたらいいのかわからないんです・・・」

と、アドバイスを求められる事も多々ありました。

 

私自身、アラフォーでサラリーマンから今の医療業界に転職しようと思った時は、

「何の資格を取れば一番有利なのか・・・」

「自分に合った資格ってあるのかな・・・」

と、悩みに悩みました。

 

介護業界は完全なる資格社会です。

いくら能力が高くても、誰よりバリバリ働いても、資格が無いと給与も役職も上がりません。

 

介護の世界に飛び込むんなら、資格の取得を目指す!

これが介護業界で地位や収入を上げるための必須条件です。

 

この記事を最後まで読んでいただくと、

・未経験・無資格からどうやって介護福祉士の資格を取得するのか?

・介護福祉士からどんな資格にステップアップできるのか?

・医療・介護・福祉関係の資格って、他にどんなものがあるのか?

を知る事ができます。


この記事を読み終えた後には、自分の好みに合わせて、介護業界でステップアップするキャリアプランが見えてくる事でしょう!

 

まずは介護福祉士から!資格を取ってステップアップ!

未経験・無資格から介護業界でステップアップを図るのなら、まずは介護福祉士の資格を取らないと始まりません。

 

なぜなら、無資格の介護職からステップアップして資格を取っていくためには、

  • 介護福祉士を持っていないと取得できない資格がある
  • 介護福祉士を取得するまでの知識が、次の資格取得の基礎知識になる

という2つの理由があります。

 

まず、介護福祉士の資格を取得するためには、

・福祉系の高校を卒業するルート
・養成学校に通って取得するルート
・実務経験で取得するルート

のどれかを選ばなければなりません。

 

福祉系高校の卒業は今さら無理ですし、養成学校は2年通って費用も100万円から200万円ほどもかかりますので、働きながら実務経験で取得するルートが最も現実的な方法です。

 

ですので、今回は介護福祉士の資格を実務経験で取得するルートで手に入れるためのステップを説明します。

ですが・・・ここでひとつご注意下さい。

STEP 2で紹介する、介護福祉士の受験に必要な”介護福祉士実務者研修”という資格は、無資格からでも取れるのですが、無資格からでは費用もかかりますし、取得できるまでの期間も6か月ほどかかります。
急がば回れで、STEP 1の”介護職員初任者研修”を取得してから、STEP 2の介護福祉士実務者研修を取得した方が受講免除もありますので、費用も安く済み、期間も最短2か月程度で済みます。
という事で、
STEP 1 介護職員初任者研修の取得
       ↓
STEP 2 介護福祉士実務者研修の取得
       ↓
STEP 3 介護福祉士の取得

という手順で、介護福祉士の資格を取得する方法をご紹介します。

※ 介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修という名称ではややこしいので(泣)、以下から介護職員初任者研修=初任者研修、介護福祉士実務者研修=実務者研修と表記します。

 

STEP 1 介護職員初任者研修の取得

期間:最短1ヶ月ほど
費用:5万円~15万円(スクールの価格差)

初任者研修は、介護職として働く上で基本的な知識・技術を修得する研修で、昔でいうホームヘルパー2級に当たります。

初任者研修の資格は、講習を受ける必要がありますので、スクールに通うか通信教育のどちらかで取る事になります。

スクールに通うと言っても、頑張れば最短1ヶ月で取る事ができますし、夜間・土日もやっているスクールもありますので、働きながらでも取得できます。

費用が5万円~15万円ほどかかりますが、”初任者研修支援事業”として受講費用を一部助成してくれる制度もありますので、お住まいの地域の社会福祉協議会へ問い合わせてみて下さい。

受講費用を貸し付けてくれる職場もありますので、就職先を探す時には必ず確認しておきましょう。

 

STEP 2 介護福祉士実務者研修の取得

期間:最短2ヶ月ほど
費用:10万円~15万円
※初任者研修を取得していれば

初任者研修が取得できたら、次は実務者研修を目指しましょう。

 

実務者研修は、初任者研修より実践に役立つ専門知識や技術を学ぶ研修で、昔で言えばホームヘルパー1級に当たります。

費用は、初任者研修を取得していれば10万円~15万円ほどが相場になり、

期間も、初任者研修を取得していれば最短2か月程度で取得できます。

この実務者研修も初任者研修と同じように、夜間や土日も通える学校があります。

これも会社によっては貸し付けてくれるところがありますので、職場を探す際には確認しておくと良いですね。

※ 現職から介護職への転職の間に期間の余裕がある方は、初任者研修や実務者研修を取得する費用の補助事業として、求職者支援制度教育訓練給付制度という給付金もありますので、お近くのハローワークで確認されると良いでしょう。
もし、すでに介護職として3年以上従事しているのであれば、実務者研修の資格を取るために”介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度”というものが利用できます。
この制度は、受講費用として最大20万円借りる事ができて、研修修了後に1年以内に介護福祉士を取得し、介護業務等で継続して2年間働くと返還が免除されます。

※ 都道府県によって条件が異なりますので、お住まいの都道府県の社会福祉協議会までお問い合わせ下さい。

 

STEP 3 介護福祉士の取得

期間:試験のみ(実務者研修を取得済の場合)
費用:18,380円(介護福祉士国家試験の受験料)

さあ、いよいよ本番の介護福祉士です。

 

受験資格は、STEP 2の実務者研修を取得していて、介護職として通算で3年以上(※休暇や研修も含めて休んだ日数は別)働けば受験できます。

介護福祉士国家試験の受験料は18,380円ですが、受験の準備として受験対策講座を受講するのに追加の費用がかかります。

受験対策講座を受講するには、

  • 通学コース(3か月~6ヶ月程度・3万円~5万円ほど)
  • 通信講座(4ヶ月~6ヶ月・2万5千円~3万円ほど)

の費用がかかります。

もちろん、独学なら受験対策講座の費用は必要ありません。

実際に受験している人達は受験対策講座などは受けずに、先輩や上司に教えてもらいながら、独学で勉強している人はけっこう多いですよ!

 

介護福祉士を基礎にして目指せる資格を取得する!

さて、介護福祉士を取得できたら、次はあなたのキャリアプランに基づいて資格を取得して行きます。

介護福祉士を基礎にして取得すると良い資格として、

  • 医療介護福祉士
  • 認定介護福祉士
  • ケアマネジャー(介護支援専門員)
  • 保育士

の4つが挙げられます。

では、ひとつずつ説明していきます。

 

医療介護福祉士

期間:6日間
費用:7万円程度(日本介護福祉士会の会員)

医療介護福祉士は、医療チームのメンバーとして、介護の知識や技術だけではなく、

  • 慢性期医療での検査や薬についての知識
  • 緊急時の救急処置

などを習得した介護士として、病院など医療の現場で活躍できる資格です。

受講期間は、6日間
費用は、日本介護福祉士会の会員であれば7万円程度です。

高齢者施設ではなく、看護補助や看護助手として病院で働きたい方が持っておくと就職にかなり有利な資格です。

 

認定介護福祉士

期間:1年半~2年程度
費用: 30万円程度(日本介護福祉士会の会員)

認定介護福祉士は、

  • 専門的な介護の知識と技術
  • 現場リーダーとしての指導力
  • サービス管理能力
  • 人材マネジメント

など、介護の現場でリーダーを目指す方のための資格です。

受講期間は、1年半~2年程度で、
費用は日本介護福祉士会の会員であれば30万円程度です。

この資格は、小規模な事業所に勤めている場合にはあまり必要無い資格ですが、支所の多い大きな規模の株式会社などが運営している事業所に勤めているのなら、管理職などの役職を狙うために、他の介護福祉士に差をつける最適な資格です。

 

ケアマネジャー(介護支援専門員)

期間:受験日のみ
費用:受験費用 6,910円~1万3,800円
※受験費用は各都道府県によって異なります。

ケアマネージャーは、介護保険のさまざまなサービスから、利用者に合ったサービスを選択して、ケアプランという書類にまとめる仕事です。

高齢者が介護保険を受けなければいけなくなったら、高齢者ひとりひとりにケアマネージャーが付き、介護保険サービスをマネージメントします。

介護保険サービスの中心となって他の業種を動かす仕事ですので、責任が重い分やりがいがある仕事です。

費用は、各都道府県で6,910円~1万3,800円とかなり幅がありますが、受験費用のみだけですので、金銭的な負担も軽くで済みます。

介護福祉士を取得して、次のステップアップに選ばれる資格の中でトップの人気を誇り、居宅介護支援事業所として起業する事もできますので、独立起業を目指している方にも最適な資格です。

 

保育士

期間:受験日のみ
費用:受験費用 12,950円

保育士は、いわゆる保育園の先生です。

高卒以上であれば誰でも受験できますし、介護福祉士の資格を持っていれば試験科目9科目のうち3科目が免除されます。

費用は、受験費用の12,950円だけですが、保育士受験対策として、

  • 通学で専門スクールに通う場合:30万円程度
  • 通信講座の場合:5万円~8万円程度
  • 独学の場合:0円

が必要になります。

できれば独学でコストを抑えたいところですが、実技試験がありますので通信講座は受講しておいた方が良いと思います。

保育士と介護福祉士の2つの資格を持っていれば、障害を持つ子供達が入所している障害児施設や障害児専門のデイサービス、放課後デイサービスなど、障害を持った子供達に関わる仕事に就くのにかなり有利になります。

 

医療・介護で他の資格を狙いたい!

ここまで、未経験・無資格から介護福祉士を取得して、介護福祉士からステップアップできる資格を紹介してきましたが、

  • 医療系の資格を狙いたい!
  • 事務系の資格が気になる!
  • 独立開業を目指したい!

という方のために、医療・介護で他の資格もご紹介したいと思います。

 

医療系の資格

主な医療系の資格としては、

  • 看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 視能訓練士

などがあります。

期間:大学4年 専門学校3年
費用:200万円~600万円ほど

資格を取るためには大学か専門学校に通う必要がありますので、大学なら4年・専門学校なら3年は必要になります。

費用は、国公立大学なら200万円程度、私立大学なら600万円程度、専門学校なら300万円~400万円程度かかります。

看護師の仕事は説明しなくてもご存知でしょうが、他の職種をかなり大雑把に説明しますと・・・
理学療法士・作業療法士は体のリハビリ、言語聴覚士は言葉のリハビリ、視能訓練士は目のリハビリを行う仕事です。

これらの職種は、病院・高齢者施設・障害者施設・在宅訪問事業所など、様々な職場で働く事ができます。

 

医療技術系の資格

主な医療技術系の資格としては、

  • 義肢装具士
  • 臨床工学技士
  • 診療放射線技師
  • 臨床検査技師

などがあります。

期間:大学4年 専門学校3年
費用:250万円~650万円ほど

これらの職種も、資格を取るためには大学か専門学校に通う必要がありますので、費用は大学や専門学校の授業料です。

義肢装具士とは、義足や義手・装具・車椅子・歩行器などをオーダーメイドで作る仕事です。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は250万円~600万円ほどです。

臨床工学技士とは、生命維持装置などの医療機器の保守や操作を行う仕事です。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は350万円~450万円ほどです。

臨床検査技師とは、病院や専門機関で血液・尿・便の検査から、心電図検査・呼吸機能検査・脳波検査・MRI検査などを行う仕事です。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は250万円~350万円ほどです。

診療放射線技師とは、レントゲンやCT、MRI、マンモグラフィーといった放射線や超音波などを使って画像を撮影するのが主な仕事です。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は250万円~650万円ほどです。

 

事務系の資格

期間:受験のみ
費用:1000円~13万円ほど

主な事務系の資格としては、

  • 医療事務
  • 介護事務管理士

などが挙げられます。

医療事務は、病院・クリニックなどの医療機関で、医療費の計算や診療報酬の請求・受付などをする仕事です。
資格を取得するには試験を受けるだけで、受験のための学習の方法として、スクールや通信講座がありますが、独学でも受験はできます。
費用は、スクールで4万円~13万円程度、通信講座で3万円~8万円程度、独学でテキスト代など1万5,000円~2万円程度に、それぞれ受験料8000円程度がプラスされます。

介護事務管理士とは、介護保険での介護に要する費用の請求をしたり、ケアマネジャーの事務業務をサポートしたりする仕事です。
資格を取得するには試験を受けるだけで、学習の方法はスクールや通信講座があり、独学でも受験はできます。
費用は、スクールで3万5000円~7万円程度、通信講座で3万5000円~4万円程度、独学でテキスト代などが1000円~3000円程度に、それぞれ受験料6500円円程度がプラスされます。

 

独立開業系の資格

独立開業系の資格には、

  • 柔道整復師
  • あん摩マッサージ指圧師
  • はり師
  • きゅう師

などが挙げられます。

期間:大学4年 専門学校3年
費用:300万円~500万円ほど

これらの職種も、資格を取るためには大学か専門学校に通う必要がありますので、費用は大学や専門学校の授業料です。

柔道整復師とは、いわゆる接骨院や整骨院の先生の事です。
よく整体やカイロプラクティックと同じだと思っている方もいらっしゃいますが、整体やカイロプラクティックは民間の認定資格で、柔道整復師は国家資格です。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は300万円~500万円ほどです。

あん摩マッサージ指圧師とは、あん摩・マッサージ・指圧という3つの技術を使ってケガや病気を治療する仕事です。
あん摩マッサージ指圧師の養成学校は全国で20校ほどしかありませんが、はり師ときゅう師の資格を1年追加するだけで取れるところもありますので、一緒に取ると治療施術に幅が出ます。
資格取得するのは専門学校しか無く、3年通って学費は400万円~500万円ほどです。

鍼灸師とは、針やお灸を使って、病気やケガの治療を行う仕事です。
はり師ときゅう師は別々の国家資格ですが、資格を同時に取得して”はり”と”きゅう”の両方を治療に使われる先生が多いので、一緒にして鍼灸師と呼ばれています。
大学なら4年、専門学校なら3年通って、学費は300万円~550万円ほどです。

明確に分けられる訳ではありませんが大雑把に分けると、柔道整復師は西洋医学、あん摩マッサージ指圧師と 鍼灸師は東洋医学を基礎としていますので、興味のある医学分野で選ぶのも良いですね。

 

まとめ

介護業界は資格社会だというのを冒頭でお話ししましたが、資格の有無で出来る仕事と出来ない仕事が明確に別れていて、確実に収入や昇格に関わってきます。

だからこそ、資格さえ取ってしまえば自分がなりたい職種や役職に就けるという事でもあります。

 

講習費用や学費も、目が飛び出るほど高いですが、逆に考えるとお金を出して努力さえすれば、なりたい職種や役職に就けるという事です。

これは、

出世するために上司にゴマを摺ったり・・・

希望の部署へ行くために根回ししたり・・・

こんなサラリーマン的なストレスからは開放されるという事ですね。

 

少なくとも私は、アラフォーで資格を取って医療業界に飛び込んだ事で、確実に人生が変わりました。

 

資格を取得する事で、皆さんの人生も明るくなるよう心から願っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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